百舌鳥八幡宮



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I, KENPEI from WIKIMEDIA

 

日本酒「金の鳩」は、百舌鳥八幡宮の御神酒でした。その由来となる出来事 は、益田酒造の歴史に記載されているが、金鳩が、八幡神の使いと言われるよ うになったのは、八幡神の御神霊が、「山頂の巨石から「金色の鷹」となって 出現し、鍛冶の翁、三歳の童子へと変わり、後に「金鳩」に変じたとされる。 また、宇佐八幡から岩清水八幡に分霊する際や、源氏が祈願した際に金鳩が現 れたとされる。」さらに、 「八幡神は、皇室の祖先である誉田別命(ほんだわけのみこと)を祭神とし、誉田 別命が国内を平定するときに、水先案内人となったのが鳩であったとされ、以来、 鳩は八幡神の使いであるとされるようになったこと。」という説もあります。


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では、そもそも八幡宮とは、どのような神社であろうか?全国に4万社以上(異説 に2万5千社)もある神社で、その主な祭神は、一般的には、応神天皇、その母で 三韓征伐で有名な神功皇后、比売神の八幡三神と言われる神々なのですが、神社に よっては八幡三神のうち、比売神や、神功皇后に代えて仲哀天皇や、武内宿禰、玉 依姫命を祀っている神社も多くあるようです。 八幡宮の総本社は、大分県の宇佐神宮で、岩清水八幡宮、筥崎宮、鶴岡八幡宮が 有名ですが、百舌鳥八幡宮は、その立地を考えると、とても重要な八幡宮なのでは ないでしょうか?

何故なら、百舌鳥八幡宮の近くに、あの日本最大の陵墓、仁徳 天皇陵があるからです。そして、この仁徳天皇の父は、祭神の応神天皇です。この 応神天皇の陵墓、応神天皇陵も、百舌鳥・古市古墳群として括られるように、隣接 する羽曳野市にあります。

 天皇と神社は切っても切り離せない関係にあるなか、 応神・仁徳天皇の大陵墓の直近にある百舌鳥八幡宮は、同じ欽明天皇の時代に創祀 された誉田八幡宮(応神天皇陵墓の南にある)とともに、重要な八幡宮であると思 われます。 とかく、巨大な陵墓が注目を浴びることは仕方ありませんが、そうした墓とともに 、その墓に眠る天皇を神として祀られている御神域である神社は、陵墓に負けず劣 らず、重要なのではないでしょうか?


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